Calendar
S M T W T F S
      1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30      
<< April 2017 >>
NewEntry
Profile
Category
Archives
Comment
Search
Link

Favorite
カサビアン Ryan Mcginley 新撰21 (セレクション俳人プラス) Wolfgang Tillmans: Still Life
Mobile
qrcode
Sponsored Links
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています



2012.05.27 Sunday 
- -
『昼も夜も』

今日は詩集の紹介です。
久谷雉さんの『昼も夜も』。第九回中原中也賞を受賞しています。
ちょっと前のものですが、紹介します。

この詩集の初版の日付が二〇〇三年であることを見て、その日付が八年前であることを確認し、私は八年前の私を思い出します。そして、なんとなくくすぐったい気持ちになります。そういうことをこの詩集はさせるのです。

八年前、私は高校一年生でした。

自由詩の世界の重力は、散文の世界の重力の約五〇〇倍位あって、どうにもこうにもペンがすすみにくいもの。一文字書くだけで、その次の字はおろか、何十字先の字を拘束するわけですから。その主題に青年性が含まれているときはなおさらで、そのときの放出に、あからさまな潤滑油があったとしても、私は全くかまいません。詩の難産さを、青年の詩人はよく知っていて、なぜそれでも産むかと言えば、産まないほうがもっと苦しいからです。つまり、言葉にするにせよ、しないにせよ、彼にとって、その状態は苦しいことにかわりはない。

収録作品「エイリアンの夜」のうちの一部を引用してみます。
なんとなく、たまねぎのにおいがまじっていると思えるが、気のせいでしょう。


じぶんの汗のにおいが

たにんのそれのように香ってくる
ねまきのひだのうちから
湿ったせっけんの肌ざわりで
まっくらな天井へとにげだしてゆく
重力の記憶




2011.04.04 Monday 22:00
Kiji Kutani comments(0)
1/1PAGES