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2012.05.27 Sunday 
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『超新撰21』についてのmemo1
 『新撰21』に続く邑書林刊のアンソロジー『超新撰21』が出ました。50歳以下の俳人21人による百句集成です。そのうちの著者に昨年の末からはやばやと送っていただき(上田信治さんに感謝します)、かといって特に書評の依頼もないようだったのでゆっくりと読ませてもらっています。
 ついさっき、ひととおり読み終えまして、ふと「このなかから一句選ぶなら、どれがいいか」と考えました。すると、案外やすやすと次の句に決定しました。

  星飛ぶや碇届かぬ海の底   ドゥーグル・J・リンズィー

無季なのですが。「星飛ぶ」を「流れ星」と見るむきもあるかもしれませんが、ここは超季的に捉えたいところです。類似した作品は、と言われれば、高柳克弘第一句集『未踏』に

 青梅雨や櫂のとどかぬ水底も   高柳克弘

があるのですが、高柳作品は「櫂」と「水底」という情緒的なパーツを、「青梅雨」でバランスさせている巧みさがあるのに対し、ドゥーグル作品は「星」「碇」「海」とイメージの足し算で作っているわけです。巧まざる重厚さ、というのでしょうか。足してばかりではくどくなるリスクを承知でその羅列を選ばせる意志、という点で「星」<「青梅雨」というきもちです。
 小川軽舟さんは百句にするとうーんですね。せいかくに言えばおもしろくないのではなく句集で読んだほうがずっとおもしろかったということです。既刊二句集から秀句を百句抽出したら、まちがいなく平均点は高くなるはず、なのですが、実際はそうでもない。小川軽舟作品の平均作のくりかえしの中に軽舟独特の詩情が隠されていることを、『手帖』の読者はきっと感じるはずです。それは、たとえればクラシックの長い演奏時間のなかに淀む抑揚のようなものです。
 だから21人でベスト300句の勝負をすれば、きっと圧倒的な差をつけて小川軽舟がナンバー1でしょう。その点百句集成で丁度よかったのは、猿丸兄やんだったなぁとつくづく思うものでした。これは身贔屓と思ってください。
 清水かおりさんの作品は、作った順が見えてくるような作品です。ある程度何かによりかからないと(季語など)そうなるんかな、と考えています。「だったら作った順を指摘してみろや」と言われそうですけども。

 かの鳥があばらを抜ける明るい蝕   清水かおり

たとえばこの作品では、「蝕」→「明るい蝕」→「かの鳥が       明るい蝕」→「かの鳥が   を抜ける明るい蝕」という順で構築されていったんではないか。そんな感じがします。これは勘ですので、理由はありません。折角引用してそんな句かいな、もっといい句あるでーと言われればそうなんすが、そういう構築のされ方ちゅうのは本来作家が消していきたい道筋なんじゃないかと思います。たとえば、意味を脱構築的に構築しようと頑張りすぎて、その頑張りに作っている人の姿勢がありありと投影されてしまっているんですね。そういう意味では、清水さんの作品は自我濃いめです。ラーメンの味濃いめ、みたいな感じになってしまいましたが。(信治さんのはmemo2に書きます。ジャスタミニット!)


2011.01.18 Tuesday 00:55
『超新撰21』 comments(0)
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2012.05.27 Sunday 00:55
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